日本のビジネスは 「規則と原則」を重視し、韓国のビジネスは 「融通性とスピード」を重視するという話を以前のコラムで書きました。
今回はこれまで行ってきた韓国語企業研修を通して感じた、韓国と日本の企業文化の違いについて簡単にお話ししたいと思います。
レッスンの内容
スピード重視の韓国ビジネス
韓国語企業研修を行いながら、韓国企業に勤めている日本人社員の方を対象にアンケート調査をしたことがあります。
「韓国企業で働きながら何が一番大変ですか?」という質問に対する回答のうち、最も多かった答えが『これはイケる。とりあえず行くぞ!』という「軍隊式のビジネスです」でした。
(特に海兵隊出身の韓国人社長は、2倍のスピードで突進!!)
韓国と日本の違い
日本のビジネスのやり方が「考えてから動くスタイル」だとしたら、韓国のビジネスはとりあえずイケそうだと思ったら、「動きながら考えよう」というやり方です。
チャンスを失うことを一番の失敗だと考える韓国のビジネスのやり方は、不可能を可能にする融通性とスピードがありますが、日本のビジネスマンを戸惑わせることもしばしばあります。
そのうちの一つが、必ずしも契約書や原則、規則通りにしない場合も多いということです。
もう一つは、書面や記録を残して報告することを重視する日本のビジネスのやり方と違って、口頭で伝えて忘れてしまう場合も多い点です。
体面を重視
日本人の友人がこのような問題で韓国人上司と激しくぶつかったことがありました。
韓国とのビジネスで成功を収めるためには、理解できなくても、賞賛の言葉と指摘とを適切に使いこなすことが必要です。
なぜなら、韓国人は儒教思想の影響で、体面(プライド)を非常に重視するからです。ですから、呼び方にも注意が必要です。
「김 과장(金課長)」、「이 부장(李部長)」ではなく、必ず「김 민수 과장님(金ミンス課長様)」、「이 민우 부장님(李ミヌ部長様)」という呼び方をしなければいけません。
ドラマで韓国ビジネス学習
韓国人の特徴やビジネスを理解するのにドラマ以上のものはないと思いますが、中でも2014年最高のドラマのうちのひとつにあげられる「미생(未生)」が特におススメです。
未生というのは囲碁用語なのですが、社会という巨大な碁盤の中で真摯に石を打っていく旅程を描いたという点で、国境を越えた共感のストーリーだと言えるでしょう。
韓国特有のビジネスマンたちの喜怒哀楽を理解するのに最適な資料になると思います。
ビジネス韓国語
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*参考書籍:ビジネス指さし会話帳 – 情報センター出版局