韓国と日本はお隣同士、似ている部分も多いですが、全く違う文化もたくさんありまよね。
文化の違いが理解できたら、韓国ドラマを見るのがもっと楽しくなりそうです。
レッスンの内容
似ているようで違う韓国と日本
韓国と日本の情緒の違い
いつだったか、「韓国と日本は、民族的にも文化的にも数多くの共通点を持っているが、ふたつの国の国民情緒はかなり対立的だ」という石原慎太郎氏のコメントを読んだことがあります。
似ているようで違う、違うようで似ているふたつの国の国民情緒を代弁してくれるのがまさにドラマです。
私たちはスクリーンの中にもうひとつの「韓国」を発見します。
ドラマに見る韓国文化
それにしても、韓国ドラマのマニアと化した生徒たちがレッスンの度に繰り出す質問は、日常生活のことから歴史の問題に至るまで、実にさまざまです。
その度に脂汗を流しつつ、生徒たちと両国間の文化の違いについて討論します。
でも結局は、互いに顔を見合わせて「え~!!」「なんで~??」「ほんとに?!」「嘘だ~」を連発することになってしまいます。
そんな反応を見せる生徒達を残して教室を出る時、韓国語を教えている先生は私だけれど、韓国の文化を教えてくれる先生はドラマだと思ったりもします。
ドラマの中の韓国
ドラマの中の韓国を知ってドラマを見ると、自分が主人公になれます。
ドラマの主人公になるということは、言葉と感性を共有するということです。
韓国のことを知らず、ドラマ鑑賞だけに専念している時は、森が見えるけれども、韓国のことを知ってドラマを見ると、木や花まで見えるようになります。
韓国ドラマの妙味のひとつは、直接的な表現が際立つ会話スタイルだと言えますが、日本語に訳しきれない独特のフレーズが唐辛子のようにピリッときいて、ドラマをより味わい深いものにしています。
生きた韓国語を字幕なしで直接理解するということは、本当に魅力あることですね。
字幕を読むために、好きなスターの顔をじっくり見られないほど残念なことはないからです。
ご飯おごって!
日本人には理解が難しい表現
また、韓国人の情緒を理解するために、言葉は避けて通れない道といえるでしょう。
たとえば、韓国人は「ご飯おごってよ」という言葉を先輩や同僚、友達の間で気兼ねなく使います。
けれどその言葉の背後にある情緒が理解できなければ、「まったく。なんてずうずうしい奴だ。もう二度と会いたくない」と思うかもしれません。
韓国人の友情
日本人はお金がなければ友達に会わないそうです。
けれども、韓国人にはお金がなくても、「ご飯おごってよ」と気兼ねなく言える関係が、本当の友達だという概念があります。
そして、「ご飯おごって」と気楽に言える関係になったら、次は「お酒おごって」の関係へと発展します。
突然電話して「お酒おごって」というその一言で、友達の悩みや痛みを共有することができる関係、それが、まさに「お酒おごってよ」関係です。
一緒にいるだけで、ただ話を聞いてくれるだけで力になる人、そんな慰めが必要な時の必殺の一言が、「ご飯おごって」「お酒おごって」なんですよ。
韓国語表現
밥 사줘(パプ サゾ) ‐ご飯おごってよ。
술 사줘(スル サゾ) ‐お酒おごってよ
会話
미례: 여보세요!(ヨボセヨ!)
ミレ:もしもし!
성광: 응, 나야.(ウン、ナヤ。)
ソンガン:うん、俺だよ。
미례: 뭐 해?(モヘ?)
ミレ:何してるの?
성광: 그냥 있어.(グニャン イソ。)
ソンガン:別に何にも。
미례: 나 술 한잔 사줄래?(ナ スル ハンジャン サジュレ?)
ミレ:お酒一杯おごってくれる?
성광: 좋아. 어디로 나갈까?(ゾア。オディロ ナガルカ?)
ソンガン:いいよ。どこ行こうか?