今日は、ここ数年、日本と同じような社会問題を抱えている韓国の【カンガルー族】(캥거루족)などについてお話ししてみようと思います。
レッスンの内容
カンガルー族とは
カンガルー族とは、日本で言えば【ニート】にあたるようです。
何故、【カンガルー族】と言われているかといえば、カンガルーはお腹の袋で子育てをしますよね。そしてカンガルーの子供はその袋の中でお母さんのお乳をもらって育ちます。
そんなところから、成人しても親の援助から抜け出せない自立できない若者のことを【カンガルー族】と言うようです。
そして、この【カンガルー族】が韓国でも年々増えてきていて、社会問題になっているそうです。
また、今までは20代の成人の多くが【ニート】つまり【カンガルー族】だったそうですが、最近では30代でも親の支援なしでは生活できない成人が増えてきたということです。
すねかじりの若者
ストロー族
さらに最近では【カンガルー族】のほかに、【ストロー族】(빨대족)【すっぽん族】(자라족)【鮭族】(연어족)という言葉もできているそうです。
【ストロー族】とは親の老後の資金にストローをさし自分のお金のように使う成人のことだそうです。つまり、吸い上げるとか吸い取るというようなことから、この言葉になったようです。
すっぽん族
次に【すっぽん族】とは、自立する時期になったにもかかわらず、経済的に苦しい状態をさけ、親を盾にしている若者とだということです。
つまり、すっぽんのように一度吸い付いたら離さなというようなところからきたようです。
鮭族
最後に【鮭族】とは、独立したけど生活苦になり親のところに戻ってくる若者のことだそうです。つまり、鮭のように産卵するときに生まれたところに帰るというところからきたようです。
韓国人の言葉のセンスや発想に私はいつも驚かされます。日本語にするとそうでもないのですが・・・
経済の停滞と就職難
この背景には、日本もそうですが経済が停滞している点がありますね。韓国ではさらに、若者達の就職が難しくなっているということがあげられそうです。
日本では、【ニート】もそうですが、【ひきこもり】や【不登校】なども増えてきており、社会全体で子供達の未来などを考えなければならない時代になってきたというのは間違いないのではないでしょうか。
時代を反映する新造語
このような言葉よりいい言葉が新造語として出来る日は来るのでしょうか?
もちろん景気がよかったころにも、色々な言葉ができたのは事実。そう考えると言葉とは時代とともに変化するものであり、その国の文化や時代背景がわかるものだといえそうです。
言語学習において、基礎的部分はしっかりと学び、言葉がどう変化してきたのか、どのように使われてきたのかなども調べてみると面白そうですね。
毎年毎年できる新造語にも着目してみれると、今の韓国や日本の状況がわかるかもしれません。
【使い方には要注意】
ただし使い方は間違えないでくださいね。ネット用語や新造語は時には毒となるからです。誤解が生じては元も子もありません。
そのようなことがないよう、韓国人の友達になど確認してくださいね。
カンガルー族って知ってる?
会話
가: 민우야, 캥거루족이라는 말 알아?
ねえミヌ、カンガルー族って言う言葉知ってる?
나: 모르는데? 그게 뭐야?
知らないけど?それ何?
가: 대학 졸업한 후 취직 못해서 혹은 월급이 적어서 독립 못하고 부모님에게 얹혀사는 사람들이래.
大学卒業後、就職できなかったり、月給が安くて独立できず、親のすねをかじって生活してる人たちのことなんだって。